『カーニバル・モンスターズ』は最初に配られた8枚の手札の中からカードを1枚だけ選び、残ったカードは隣のプレーヤーに渡して、隣のプレーヤーから受け取ったカードの中から、また1枚だけを選んで、それを手札のカードがなくなるまで繰り返していくドラフト式のボードゲームです。
各プレーヤーは土地カードを集めていき、その土地に対応したモンスターを捕獲して展示します。
腕利きのスタッフを雇ったり、イベントで硬貨や狩猟トークンを得て、個人の目的を達成することで勝利点を獲得し、4つの季節を繰り返していきます。
第4の季節を終了するとゲームは終了し、各プレーヤーは獲得した勝利点の合計をします。
勝利点の獲得方法は5種類あり、その合計から負債分の得点をマイナスすることで獲得した勝利点の合計が出て、最も多くの勝利点を獲得したプレーヤーの勝利となります。
各プレーヤーは毎年1人だけ加入することのできる王立モンスター協会の新会員を目指して、高名なモンスター専門家たちを唸らせるような立派な怪物園を作り、王立モンスター協会の晩餐会で自分のコレクションを披露します。
このイベントが『カーニバル・モンスターズ』です。
プレイ人数 | 2~5人 |
対象年齢 | 12歳以上 |
プレイ時間 | 45分 |
セット内容
★ゲーム盤 1枚
★カーニバルカード 206枚(5種類)
・土地カード 72枚
(深海、神秘の森、雲間の峰、洞窟、闇の領域×各13枚、夢の国×7枚)
・モンスターカード 78枚
(深海、神秘の森、雲間の峰、洞窟、闇の領域×各14枚、夢の国×8枚)
・スタッフカード 13枚
・イベントカード 22枚
・個人目的カード 21枚
★開始時の土地カード 10枚
(深海、神秘の森、雲間の峰、洞窟、闇の領域×各2枚)
★季節カード 7枚
★負債カード 12枚
★合併負債カード 5枚
★個人ボード 5枚
★勝利点計算シート 1冊
★硬貨トークン(クラウン) 108枚
(1×36枚、3×28枚、5×20枚、10×16枚、20×8枚)
★狩猟トークン 24枚
★王位狩猟官ダイス 3個
『カーニバル・モンスターズ』のカードサイズは「63mm×88mm」です。
カードが傷ついたりしないように保護することをオススメいたします。
カードは全部で240枚あります。
カードやボードについて
『カーニバル・モンスターズ』の山札の中には5種類のカーニバルカードが含まれており、まず土地カードを自分の場に配置していかないとモンスターを捕獲することができません。
自分の場に出した土地カードは季節が変わっても、そのまま場に残ります。
★土地カード
土地カードはモンスターカードを配置するのに必要で、全部で6種類の土地タイプがあり、自分の場に土地カードを配置することで、その土地タイプに対応するモンスターカードを配置できるようになります。
同じ種類の土地カードを重ねていくことで土地点が加算されていき、より強力なモンスターを捕獲できるようになります。
遠隔地アイコンが1つ記載されている土地カードは同じ土地タイプのカードがすでに1枚配置されている状態でないと配置することはできません。
遠隔地アイコンが2つ記載されている土地カードは同じ土地タイプのカードがすでに2枚配置されている状態でないと配置することはできません。
土地カードはカーニバルカード(山札)に含まれる「土地カード」とゲーム開始時に各プレーヤーへ2枚ずつ配られる「開始時の土地カード」の2種類があります。
表面のパッと見は余り変わらないのですが、裏面の色が違うので山札をシャッフルするときに混ぜてしまわないように気を付けましょう!
カーニバルカードの土地カード | 開始時の土地カード |
一応、表面の右下にも記載はあります。
カーニバルカードの土地カード | 開始時の土地カード |
★モンスターカード
モンスターカードも土地カードと同じように6種類の土地アイコンが記載されています。
モンスターを捕獲するには基本的にモンスターカードに記載されている土地アイコンと土地カードに記載されている土地アイコンが同じで、かつモンスターレベルと同じ数字分の土地点を消費することで捕獲できるようになり、土地点の消費が多いモンスターほど強力なモンスターとなります。
ただし、「夢の国」のモンスターに限り、どのタイプの土地点でも消費することで捕獲できますが、「夢の国」の土地カードに他のタイプのモンスターを配置することはできません。
「夢の国」の土地カードには「夢の国」のモンスターのみ配置可能です。
危険アイコンが記載されているモンスターは多くの勝利点を獲得できますが、このあとの記事で紹介するフェイズ3で危険判定をおこなわなければなりません。
モンスター学アイコンが記載されているモンスターは山札からカードを1枚だけ引き、そのカードを自分の場に出すか、コストを支払うことなく確保するかを選ぶことができます。
勝利点(VP)は怪物園に捕獲後、ゲーム終了時に獲得できます。確保しただけのモンスターカードの勝利点は獲得できません。
★スタッフカード
スタッフカードは硬貨を支払うことで雇うことができます。
硬貨を支払って雇ったスタッフはゲーム終了時まで、その効果は有効になります。
コストが硬貨の支払い金額になり、雇ったスタッフは自分の場に配置して、ゲーム終了時まで効果が発動します。
勇敢な探検家を雇った場合、そのカードは横向きに配置して好きな土地タイプを1種類選んで、その土地点を「1」生み出します。
★イベントカード
イベントカードの効果は1回限りなので、効果を発動させた後は捨て山置き場へ移動させます。
★個人目的カード
個人目的カードは他のカードとは異なり、自分の場に配置することはなく、引いた後は必ず確保し、ゲーム終了時までそのままにしておきます。
ゲーム終了時に確保した個人目的カードを公開し、内容を達成していた場合に勝利点を獲得することができます。
★季節カード
季節カードには季節ボーナスとトロフィーが記載されていて、条件を達成することで硬貨や勝利点を獲得することができます。
季節ボーナスはカードに記載されたタイプのモンスターを自分の場に配置することで硬貨を受け取ることができ、トロフィーはカードに記載された内容を達成したプレーヤーが季節カードを受け取り、自分の怪物園に置いて、ゲーム終了時にその勝利点を獲得できます。
ただし、内容を達成したプレーヤーが複数いた場合は誰もトロフィーを受け取ることができません。
★負債・合併負債カード
負債カードは所持金が不足している状態でも硬貨の支払いを求められた場合、自分が望む枚数分だけ負債カードを受け取り、1枚につき「3」クラウン受け取ることができます。
ただし、ゲーム終了時に負債カード1枚につき、勝利点を「-5」で計算します。
1度受け取った負債カードは返却することができないので、ゲーム終了時まで手元に置いておくことになり、手元にある負債カードが3枚になった場合、負債カード3枚と合併負債カード1枚を交換してください。
★個人ボード
『カーニバル・モンスターズ』では何回目かの季節によってカードの受け取りが変わります。
確保札置き場とは手札から引いたカードを場に出したくない、または出すことができない場合に確保しておくことができます。
ただし、確保するには「1」クラウンを銀行に支払うことになります。
確保したカードは他のプレーヤーに見られないように裏面にして置いておき、フェイズ3の危険判定をしている間以外であれば、いつでも自分の場に公開することができます。
確保できるカードの枚数に上限はありません。
怪物園には以前の季節で捕獲したモンスターや獲得したトロフィーを置いておきます。
ゲームの準備
まずゲーム盤をテーブルの中央に広げ、すべてのカーニバルカードを裏面のままよくシャッフルし、ゲーム盤の指定された場所に山札として配置します。カーニバルカードは枚数も多く、シャッフルも大変ですが、同じタイプのカードがまとまらないようによくシャッフルしてください。
7枚の季節カードを裏面のままよくシャッフルし、その中からランダムで4枚引いてゲーム盤の指定された場所に山札として配置します。残った3枚の季節カードは内容を見ずに箱へしまいます。
すべての負債カードと合併負債カードをゲーム盤の指定された場所に表向きに積みます。
各プレーヤーは個人ボード1枚と4クラウンを受け取り、残ったクラウンはゲーム盤の中央にまとめて置いておき、その近くにすべての狩猟トークンと王位狩猟官ダイスを3個も一緒に置きます。
すべての開始時の土地カードを裏面のままよくシャッフルし、各プレーヤーに2枚ずつ配り、残った開始時の土地カードは箱にしまいます。配られた開始時の土地カードは表向きにして各プレーヤーの個人ボードの近くに配置します。
ゲームの進行方法
『カーニバル・モンスターズ』は1季節を1ラウンドとし、それを4回繰り返してゲームが終了し、その後に各プレーヤーの獲得した勝利点を計算して、最も多くの勝利点を獲得したプレーヤーの勝利となります。
1季節(1ラウンド)は4つのフェイズに分かれていて、順番に実行していきます。
フェイズ1:季節カードの公開
フェイズ2:カーニバルカードのピックとプレイ
フェイズ3:危険判定
フェイズ4:季節の終わり
★フェイズ1:季節カードの公開
ゲーム盤上にある季節カードと山札の上からカードを1枚引き、それを公開します。
この季節で大衆がどのタイプのモンスターに興味を持っているのかを表し、季節カードに記載されているタイプのモンスターを捕獲し、自分の場に配置すると硬貨を受け取ることができます。
さらにそのタイプのモンスターの勝利点などを合計して、その合計が最も多いプレーヤーはラウンド終了時にその季節カードを受け取り、自分の怪物園に裏面にして配置します。
★フェイズ2:カーニバルカードのピックとプレイ
ピックとは手札からカードを1枚選ぶことで、プレイとはピックしたカードを自分の場に出すことをいいます。
このフェイズでは各プレーヤーが同時に行動をします。
フェイズ2の開始時に各プレーヤーはカーニバルカードの山札の上から8枚ずつカードを受け取り、それを最初の手札とします。
他のプレーヤーに手札の内容を見られないようにカードを1枚だけピックして、残りの手札カードは隣のプレーヤーに渡します。カードを渡す方向は何回目かの季節によって決まっており、第1と第3の季節は左隣のプレーヤーに渡し、第2と第4の季節は右隣のプレーヤーに渡します。
全プレーヤーがこの行動をしたあと、ピックしたカードを自分の場に出すのか、確保するのかを決めて、次に隣のプレーヤーから渡ってきた手札カードを見て、またその中からカードを1枚だけピックして、残りの手札カードは隣のプレーヤーに渡します。
この流れを8枚すべてのカードがなくなるまで繰り返し実行します。
★フェイズ3:危険判定
一部のモンスターカードにはいくつかの危険アイコンが記載されており、各プレーヤーは自分の場に出したモンスターカードに記載されている危険アイコンの数を合計します。このとき確保してあるモンスターカードや怪物園にあるモンスターカードの危険アイコンは数えません。
このフェイズでは危険アイコンの合計数以上の狩猟力を確保しなければなりません。
各プレーヤーは次の3つ項目から自分の狩猟力を合計します。
🔸王位狩猟官
🔸スタッフカード(狩猟の達人)
🔸狩猟トークン
🔸王位狩猟官
フェイズ3の開始時に各プレーヤーの中から1人だけを選び、そのプレーヤーは王位狩猟官ダイスを3個受け取り、それを同時に振って出目の数だけ各プレーヤーは「狩猟力」を得ることができます。ダイスには0~2の狩猟アイコンが描かれています。
ここで得た狩猟力は次の季節に持ち越すことができません。
🔸スタッフカード(狩猟の達人)
スタッフカードの中には「狩猟の達人」がいて、このスタッフを雇うことで狩猟力を増やすことができます。この効果は各季節で発動します。
🔸狩猟トークン
狩猟トークンはイベントカードで獲得することができ、所持している狩猟トークンは1度に何個でも使用可能で、狩猟トークンを1個につき「狩猟力」を1点増やすことができます。使用した狩猟トークンはゲーム盤上に戻します。
使用しなかった狩猟トークンは次の季節に持ち越すことができます。
この3つの項目を合計した狩猟力が危険アイコンの合計数を上回れば、危険はありません。
もし上回ることができなかった場合、その差に応じた罰金を支払うことになり、不足している狩猟力1点につき、3クラウンを銀行に支払うことになります。
所持金が不足しているときは負債をしてでも支払うことになります。
★フェイズ4:季節の終わり
このフェイズは2つステップに分かれており、次の季節の準備をおこないます。
🔸トロフィーの確認
🔸モンスターの引退
🔸トロフィーの確認
各プレーヤーは現在の季節カードを確認してから、対応するモンスターカードが自分の場にあるのか確認します。このとき、確保してあるモンスターカードや怪物園にあるモンスターカードは含みません。
対応しているモンスターカードの勝利点または危険アイコンの数を合計し、最大のプレーヤーは季節カードを受け取り、自分の怪物園に裏面にして置きます。最大のプレーヤーが複数いる場合には季節カードは誰も受け取らず箱にしまいます。
🔸モンスターの引退
その季節で自分の場に出したモンスターカードは怪物園に裏面にして置きます。ただし、土地カードやスタッフカードはそのまま場に残り、次の季節でも使用します。
第1~第3の季節終了時は新たな季節カードを公開して、次の季節を始めます。第4の季節終了時はゲームが終了し、勝利点の合計を出します。
ゲームの終了
第4の季節が終了したときにゲームが終了し、各プレーヤーは自分の勝利点を合計します。
勝利点の獲得方法は5種類あり、その合計から負債分をマイナスして自分の勝利点を出します。
★怪物園にあるモンスターカードの勝利点(確保した状態のモンスターカードは計算しません。)
★確保したカードの中にある個人目的カードの条件を達成したときの勝利点
★所有している硬貨「1」につき1勝利点
★所有している未使用の狩猟トークン「1」につき1勝利点
★怪物園にある季節カードのトロフィー1枚につき3勝利点
🔸上記の合計から負債カード1枚につき5勝利点をマイナスします。
この合計の勝利点が最も多いプレーヤーの勝利となります。同点の場合は勝利を分かち合います。
2人で遊ぶ場合
2人で遊ぶ場合は通常のルールに次の変更が加わります。
フェイズ2の「カーニバルカードのピックとプレイ」開始時に2人のプレーヤーがカーニバルカードの山札の上から8枚ずつカードを受け取った後、裏向きのままでさらに7枚ずつカーニバルカードを受け取り、自分の個人ボードの脇に置いておきます。この7枚を「個人山」といいます。
相手プレーヤーに手札の内容を見られないようにカードを1枚だけピックしたあと、個人山の上からカードを1枚だけ引き、自分の手札に加えます。
その後、その手札の中から捨て札にするカードを1枚だけ選び、表向きの状態で捨て札置き場に移動させ、残りの手札を相手プレーヤーに渡します。
2人のプレーヤーがこの行動をしたあと、ピックしたカードを自分の場に出すのか、確保するのかを決めて、次に相手プレーヤーから渡ってきた手札カードを見て、またその中からカードを1枚だけピックして、個人山の上からカードを1枚だけ引き、自分の手札に加えます。
その後、また手札の中から捨て札にするカードを1枚だけ選び、表向きの状態で捨て札置き場に移動させ、残りの手札を相手プレーヤーに渡します。
この流れを8枚すべてのカードがなくなるまで繰り返し実行します。
変更点はこれだけで、その他は通常のルールでゲームを進めていきます。
まとめ
『カーニバル・モンスターズ』はボードゲームに慣れていない方や、ドラフト式のルールに馴染みのない方には入り込みにくいかもしれませんが、一度遊んでみると決して難しいルールではないので、是非チャレンジしてみて欲しいです。
同名のモンスターでもイラストが違っていたりと、細部までこだわっているのが素敵です。
カードの種類も多いので1回遊んだくらいではすべての山札のカードを使い切ることはなく、何度も遊んでみたくなります。
2人で遊んでも個人山があることで、手札の内容が変化していき、自分の思い描いたカードが回ってきたときには爽快です。しかし、それは相手も同じことで、相手の欲しがっているであろうカードを捨て札にしたりと、戦略的にも十分楽しめました。
3人以上で遊ぶときには季節によってカードの回る方向が変わるので、隣にいるプレーヤーが考えていることや癖などを考慮しながら、自分の手札をピックしていくのが面白いです。
是非一度、『カーニバル・モンスターズ』でモンスターを捕獲して、自分だけの素晴らしい怪物園を作りあげてみてください。
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