『ワイナリーの四季 完全日本語版』は疎遠だった両親からワイナリーを相続したのだが、そのワイナリーの畑は荒れ果てていて、施設は古びて使い物にならない状態なのですが、あなたは一族の名誉と家族の生活のためにワイナリーを再興していくボードゲームです。
幸い、ワイン名産地として名高い土地で、付近を訪れる観光客の誘致を狙い、亡くなった両親がお付き合いしていたワイナリー関係者も協力をしてくれます。
「春」には1年の労働方針を立て、「夏」には施設を建設したり、ブドウの樹を植えたり、観光客の呼び込みをします。
「秋」にはワイナリー経営を手伝ってくれる訪問者を招き、「冬」にはブドウを収穫して、ワインを醸造し、受けた注文に応じたワインを出荷します。
このようにワイナリー経営者として1年を通し、労働者やワイナリー関係者の力を借り、実績を積み重ねていくことで、ワイナリーの名声を高めていきます。
労働者コマの配置の仕方や、ワインの作り方を覚えてしまえば、ルールはとても簡単なので、ボードゲーム初心者でも入り込みやすく、カードの引きによる運要素もあるので、『ワイナリーの四季』を何度も遊んだことのあるプレーヤーに初めて遊ぶプレーヤーが勝つこともあります。
労働者の数には制限があるので、どの季節に何をおこなうのか、しっかりと戦略を練って1年の労働方針を立てていくことが大切です。
あなたもワイナリー経営を成功に導き、名生産者の仲間入りを果たしましょう!
プレイ人数 | 1~6人 |
対象年齢 | 13歳以上 |
プレイ時間 | 45~90分 |
『ワイナリーの四季 拡張 トスカーナ 完全日本語版』は設備、特殊労働者、拡大ゲーム盤と3つのモジュールが含まれており、各モジュールは独立しているので、個別に基本ゲームと組み合わせて遊ぶことができ、自由に組み合わせてもいいし、3つとも採用しても遊べます。
この拡張版で遊ぶには『ワイナリーの四季 完全日本語版』が必要になります。
『ワイナリーの四季 拡張 ラインガウ 完全日本語版』は訪問者カードを差し替えて遊ぶためのものになり、カード裏面のデザインが違うので、基本ゲームやトスカーナの訪問者カードと混ぜて遊ぶことはできません。
この拡張版で遊ぶには『ワイナリーの四季 完全日本語版』が必要になります。
この拡張版で遊ぶには『ワイナリーの四季 完全日本語版』が必要になります。
セット内容
★ゲーム盤 1枚
★ワイナリーボード 6枚
★ブドウの樹カード(緑) 42枚
★夏季訪問者カード(黄) 38枚
★注文カード(紫) 36枚
★冬季訪問者カード(青) 38枚
★畑カード 18枚(価値5、6、7×各6枚)
★パパカード 18枚
★ママカード 18枚
★オートマカード 24枚(1人プレイのときに使用。)
★親方コマ 6個(各色×1個)
★労働者コマ 30個(各色×5個)
★ニワトリコマ 6個(各色×1個)
★勝利点マーカー 6個(各色×1個)
★ボトルマーカー 6個(各色×1個)
★施設マーカー 48個
(ブドウ棚、貯水タンク、農耕馬、試飲室、風車小屋、宿泊施設、中規模セラー、大規模セラー各色×1個)
★親マーカー 1個
★季節労働者コマ(灰) 1個
★コイン 72枚
(金貨×8枚、銀貨×12枚、銅貨×52枚)
★ブドウ/ワインマーカー 50個
『ワイナリーの四季 完全日本語版』には2種類のカードサイズがあります。
「43mm×67mm」が154枚と
「63mm×88mm」が78枚です。
カードが傷ついたりしないように保護することをオススメいたします。
『ワイナリーの四季』をより楽しむために重量感のあるメタルコインもあります。
ゲームの準備
★ゲーム盤をテーブルの中央に広げて、コインとブドウ/ワインマーカーをゲーム盤の脇にまとめて置き、親マーカーと季節労働者コマも近くに用意します。
★各プレーヤーは自分が使用するコマの色を決めて、その色のコマをすべて自分の手元に用意して、その色に対応したワイナリーボードを受け取ります。
★各プレーヤーは畑カードの価値5、6、7を1枚ずつ受け取り、自分のワイナリーボードの上部に絵がつながるように左から価値5、6、7の順番で並べます。
★各プレーヤーはゲーム盤上に自分のコマを配置していきます。ニワトリコマを左側の起床計画表の近くに置き、ボトルマーカーを右下の付加価値表の中央に置き、勝利点マーカーを下部の勝利点表の開始位置「0」のマスに置きます。
★ブドウの樹カード(緑)、夏季訪問者カード(黄)、注文カード(紫)、冬季訪問者カード(青)を内容が見えないようにそれぞれシャッフルし、ゲーム盤上部の対応する色の山札置き場に配置してください。
★ジャンケンなどで親を決め、親になったプレーヤーは親マーカーを受け取ります。
★親はパパカードとママカードをそれぞれシャッフルし、各プレーヤーに時計回りの順番で1枚ずつ配ります。そのカードの内容が両親から相続した財産になります。
★親から時計回りの順番でママカードから相続していきます。すべてのママカードには労働者コマが2個と初期手札として何枚かのカードを受け取ることができます。
★ママカードからの相続が終わったら、次はパパカードからの相続をおこないます。すべてのパパカードには親方コマが1個とコインを相続します。その他にパパカードは追加のコインもしくは施設、労働者コマ、勝利点などを相続できます。
★両親から相続した親方コマと労働者コマは自分のワイナリーボードの右側中段にある「利用可能な労働者コマ」のマスに移動し、施設を相続した場合は対応する場所に施設マーカーを配置し、勝利点を相続した場合は勝利点マーカーを進めてください。
★その後、パパカードとママカードは使用しないので、箱に片付けてもかまいません。
🔸選択ルールとして、ママカードとパパカードを2枚ずつ配り、その中から自分の両親を選び、何を相続するのか決めてもかまいません。自分の両親を選ぶっていうのも微妙な気がしますが…。
ゲームの進行方法
『ワイナリーの四季 完全日本語版』は1年を1ラウンドとして手順を繰り返しおこなうことで進行していきます。
各ラウンドは「春、夏、秋、冬、年末」と5つのフェイズに分かれており、利用可能な労働者コマを使用して1年間のワイナリー経営をおこなっていきます。これを繰り返し、最終的に最も多く勝利点を獲得したプレーヤーが勝利します。
★労働者コマの配置方法
労働者コマは夏フェイズと冬フェイズに使用することができます。夏フェイズに利用できるエリアはおおよそゲーム盤の左半分になり、冬フェイズに利用できるエリアはおおよそゲーム盤の右半分になります。
夏フェイズは黄色い〇のマス、冬フェイズは青い〇のマスを使用し、プレイ人数によって利用できるマスの数が変わります。
夏フェイズ | 冬フェイズ |
マスの色の濃さが3段階になっており、2人プレイのときは左側の1番色の濃いマスのみを使用し、3~4人プレイのときは左側と真ん中の2マスのみを使用します。5~6人プレイのときは3マス共使用して遊びます。
真ん中のマスはボーナスアクションマスとなっていて、ここに労働者コマを配置したプレーヤーには対応するアクション効果とは別にマスのアイコンが示すボーナスを受け取ることができます。
アクション効果は強制的に実行しなければなりませんが、ボーナスの受け取りは強制ではないので、受け取る受け取らないは自由に決めてください。
戦略として、自分にボーナスがいらなくても、このマスを先に埋めてしまうことで、他のプレーヤーへボーナスを与えなくすることができます。
労働者コマを配置するルールとして、4つの決まりがあります。
🔸1個の労働者コマを1ラウンド中に2回使用することはできません。つまり、夏に使用した労働者コマを冬に使用することはできません。
🔸同じアクションゾーンであっても、マスが空いているのであれば、労働者コマを配置することができる。空いているマスさえあれば、建設アクションゾーンなど、1つのゾーンに2つ目の労働者コマを配置し、1回のフェイズで施設を2つ建設することができます。
🔸そのフェイズでパスをしたプレーヤーは新たに労働者コマを配置することができない。夏フェイズに自分の労働者コマが残っている状態でパスをした場合、もし自分の手番が回って来たとしても労働者コマは配置できません。残っている労働者コマは冬フェイズで使用してください。
🔸あるアクションゾーンに労働者コマを配置した場合、ただちに対応するアクションを実行しなければなりません。たとえば、植樹アクションゾーンに労働者コマを配置した場合、必ず植樹をしなければならないので、手札にブドウの樹カード(緑)がなくて、植樹をすることができない場合にはそのアクションゾーンに労働者コマを配置することはできません。
基本的に1つのマスに配置できる労働者コマは1個のみですが、親方コマを使用するのであれば、すでに他のプレーヤーが労働者コマを配置してあるマスであっても配置可能です。
ただし、ボーナスを受け取れるマスに親方コマを配置する場合、そのマスが空いている状態であれば、ボーナスを受け取れますが、すでに他のプレーヤーが労働者コマを配置していた場合はボーナスを受け取れません。
★春フェイズ
春は1年の労働方針を立てる季節で、そのラウンド中のプレイ順番を決めるフェイズになり、1年間はこのフェイズによって決められた順番でプレイしていくことになります。
親から時計回りの順番で、自分のニワトリコマを起床計画表の空いている数字の上に配置していき、その数字に対応したボーナスを受け取ります。このとき、すでにニワトリコマが配置されている数字の上には置くことができません。1つの数字にニワトリコマは1つだけになります。
「1」に配置すると、次のフェイズから1番最初に手番をおこなえますが、起床計画表にあるボーナスを受け取ることができません。「7」に配置すると「季節労働者コマ」を受け取ることはできますが、自分の手番は一番遅くなります。
「季節労働者コマ」はこのラウンド(1年間)のみ利用することができます。
1年間の労働方針をしっかりと立て、自分はどの順番に手番をおこないたいか、どのボーナスがあると有意義な1年間を過ごすことができるのか、しっかりと戦略を練りましょう。
★夏フェイズ
夏は春フェイズで決められた順番に従って、「利用可能な労働者コマ」を使い自分の手番を実行していきます。パスをしたプレーヤーはこのフェイズ中に手番をおこなえなくなります。
夏フェイズに利用できるエリアはおおよそゲーム盤の左半分の黄色いマスの部分になります。
🔸夏季訪問者アクションゾーン
このゾーンに労働者コマを配置したプレーヤーは手札にある夏季訪問者カード(黄)を使用しなければなりません。
手札にある夏季訪問者カード(黄)を場に出して、指示に従って効果を処理した後に対応する捨て山置き場にカードの内容が見える状態で置いてください。
ボーナスのマスに配置した場合は夏季訪問者カード(黄)をもう1枚使用することができます。
🔸ブドウの樹購入アクションゾーン
このゾーンに労働者コマを配置したプレーヤーはブドウの樹カード(緑)の山札からカードを1枚引き、手札に加えることができます。
ボーナスのマスに配置した場合はブドウの樹カード(緑)を山札からもう1枚引くことができます。
🔸ブドウ販売/畑売買アクションゾーン
このゾーンに労働者コマを配置したプレーヤーは次のどちらか1つを実行します。
■自分のワイナリーボード上にあるブドウマーカーを1個以上売却します。黒ブドウ、白ブドウを何個売却してもかまいません。
売価は1段目の「1~3」は1リラ、2段目の「4~6」は2リラ、3段目の「7~9」は3リラとなっています。
売却したブドウマーカーはワイナリーボード上から取り除いてください。
■自分のワイナリーボード上にある畑を売却するか、売却済みの畑を買い戻すことができます。
売却した畑はカードを裏返し「売却済み」にして、対応する金額分を銀行から受け取ってください。ただし、ブドウの樹カード(緑)が配置されている畑を売却することはできません。
買い戻す場合には売却した金額と同じ分だけ支払うことで買い戻すことができます。買い戻した畑のカードは元の状態に戻してください。
ボーナスのマスに配置した場合は勝利点「1」を獲得することができます。
🔸観光客アクションゾーン
このゾーンに労働者コマを配置したプレーヤーは銀行から「2リラ」を受け取ることができます。
ボーナスのマスに配置した場合は追加で「1リラ」を受け取ることができます。
🔸植樹アクションゾーン
このゾーンに労働者コマを配置したプレーヤーは手札にあるブドウの樹カード(緑)を1枚だけ畑に植えることができます。
もちろん売却済みの畑に植えることはできません。
ブドウの樹を植える場合には制限があって、畑の価値以上にブドウの樹を植えることができません。3つの畑には価値が設定されており、ブドウの価値合計が畑の価値よりも低い状態にする必要があります。
価値が「7」の畑にはブドウの価値が合計で「7」まで植えることができます。
黒ブドウの価値合計が「2」、白ブドウの価値合計が「5」、合計で「7」なので価値が「7」の畑に植えることができます。
畑に配置されたブドウの樹カード(緑)を引き抜くには訪問者カードの指示か、ワイナリーボードの農耕馬の施設を建設していて、そのマスに労働者コマを配置した場合にのみ可能です。
このアクション以外ではブドウの樹を入れ替えることができないので、植樹は慎重に!
ボーナスのマスに配置した場合はブドウの樹カード(緑)をもう1枚植えることができます。
🔸建設アクションゾーン
このゾーンに労働者コマを配置したプレーヤーは建設に必要な金額を銀行に支払うことで、自分のワイナリーボード上に施設を建設することができます。
建設できる施設は全部で8か所あります。
■ブドウ棚(2リラ)
ブドウ棚を保有していないと植えることのできないブドウの樹があります。
■貯水タンク(3リラ)
貯水タンクを保有していないと植えることのできないブドウの樹があります。
■農耕馬(2リラ)
農耕馬ゾーンにあるアクションマスが利用できるようになります。このマスは自分だけが利用でき、夏季でも冬季でも利用が可能ですが、1ラウンド中に配置できる労働者コマは親方コマも含めて1個だけとなっています。
このマスに労働者コマを配置した場合、次の2つの中からどちらか1つを実行できます。
・すでに畑に植えてあるブドウの樹を1本だけ引き抜いて、自分の手札に戻すことができる。
・畑を1つだけ選んで収穫アクションをおこなうことができる。ただし、1ラウンド中に同じ畑からの収穫は1度だけなので注意しましょう。たとえば、夏にこのアクションで収穫をすると、冬の収穫アクションでは違う畑からの収穫しかおこなえません。
■試飲室(6リラ)
観光客アクションゾーンに労働者コマを配置した場合、小規模・中規模・大規模セラーの中にワインを最低でも1本保有していれば、勝利点を「1」獲得できるようになります。ただし、この方法で獲得できる勝利点は1ラウンド中に「1」までとなっておりますので、観光客アクションゾーンに2つ労働者コマを配置しても獲得できる勝利点は「1」になります。
■風車小屋(5リラ)
ブドウの樹を植えるたびに勝利点を「1」獲得できるようになります。ただし、この方法で獲得できる勝利点は1ラウンド中に「1」までとなっております。1ラウンド中にブドウの樹を2本植えても獲得できる勝利点は「1」になります。
■宿泊施設(4リラ)
秋フェイズに夏季訪問者カードか冬季訪問者カードのどちらか1枚を引き、手札に加えることができます。すなわち、宿泊施設を保有しているプレーヤーは秋フェイズに夏季訪問者カードを2枚、もしくは冬季訪問者カードを2枚、あるいは各1枚ずつ引くことができます。
■中規模セラー(4リラ)
価値が「6」までのワインを醸造することができるようになります。
■大規模セラー(6リラ)
価値が「9」までのワインを醸造することができるようになります。ただし、すでに中規模セラーを建設していないと、大規模セラーの建設はできません。
🔸市場アクションゾーン
ゲーム盤の下部中央にある「市場アクションゾーン」は夏季でも冬季でも使用することができます。
このアクションマスだけは労働者コマの数に制限がありません。つまり、何個でも労働者コマを配置することができます。
市場アクションゾーンに労働者コマを配置した場合、銀行から「1リラ」受け取ることができます。
★秋フェイズ
秋にはワイナリー経営を手伝ってくれる訪問者を招き入れます。
春フェイズで決められた順番に従って、夏季訪問者カードか冬季訪問者カードのどちらか1枚を山札から引き、自分の手札に加えます。
宿泊施設を保有しているプレーヤーは夏季訪問者カードか冬季訪問者カードを追加でもう1枚引くことができます。
★冬フェイズ
冬は春フェイズで決められた順番に従って、「利用可能な労働者コマ」を使い自分の手番を実行していきます。パスをしたプレーヤーはこのフェイズ中に手番をおこなえなくなります。
冬フェイズに利用できるエリアはおおよそゲーム盤の右半分の青いマスの部分になります。
🔸冬季訪問者アクションゾーン
このゾーンに労働者コマを配置したプレーヤーは手札にある冬季訪問者カード(青)を使用しなければなりません。
手札にある冬季訪問者カード(青)を場に出して、指示に従って効果を処理した後に対応する捨て山置き場にカードの内容が見える状態で置いてください。
ボーナスのマスに配置した場合は冬季訪問者カード(青)をもう1枚使用することができます。
🔸受注アクションゾーン
このゾーンに労働者コマを配置したプレーヤーは注文カード(紫)の山札からカードを1枚引き、手札に加えることができます。
ボーナスのマスに配置した場合は注文カード(紫)を山札からもう1枚引くことができます。
🔸収穫アクションゾーン
このゾーンに労働者コマを配置したプレーヤーは自分の畑の中から1つだけを選び、植えられているブドウの樹から収穫をおこなうことができます。
選んだ畑にあるブドウの樹カード(緑)に書かれているブドウの色(黒ブドウ/白ブドウ)ごとに価値を合計して、その合計値と同じ価値になるようにブドウマーカーを圧搾場に配置します。
写真では畑に黒ブドウの合計値が「2」、白ブドウの合計値が「5」あるので、左下の圧搾場エリアの黒ブドウ「2」と白ブドウ「5」へブドウマーカーを配置しています。
圧搾場のマスにはブドウマーカーを1個ずつしか配置できないので、すでにブドウマーカーが配置されている場合は次に空いている価値の低い場所へブドウマーカーを配置してください。もし、「2」のマスが埋まっている場合は「1」のマスに配置します。
さらに「1」のマスも埋まっていたときは収穫をすることができません。
ボーナスのマスに配置した場合は2枚目の畑からも収穫することができます。1ラウンド中に同じ畑からの収穫はできないので注意してください。ブドウの樹を植えている畑が1枚しかなくて、すでに農耕馬の施設を使用して収穫をおこなっていた場合、収穫アクションをおこなうことができません。
🔸醸造アクションゾーン
このゾーンに労働者コマを配置したプレーヤーは自分の圧搾場にあるブドウを使用して、2個までワインに醸造することができます。
価値が「4」以上のワインを醸造するには中規模セラーを建設しなければなりません。さらに価値が「7」以上のワインを醸造するには大規模セラーを建設しなければなりません。小規模セラーのままだと価値が「3」までの赤ワインと白ワインしか醸造できません。
ワインを醸造するには圧搾場にブドウがあることが条件です。
黒ブドウの価値「2」を所有していると赤ワインの価値「2」を醸造できます。白ワインも同様にブドウの価値と同じ価値のワインを醸造することができます。ただし、ロゼとスパークリングワインは複数のブドウが必要になります。
ロゼワインは「白ブドウ+黒ブドウ」の合計値と同じ価値になるロゼワインを醸造できます。白ブドウの価値「4」、黒ブドウの価値「2」を醸造すると、価値「6」のロゼワインを醸造することができます。
スパークリングワインは「白ブドウ+黒ブドウ+黒ブドウ」の合計値と同じ価値になるスパークリングワインを醸造できます。白ブドウの価値「4」、黒ブドウの価値「2」、黒ブドウの価値「3」を醸造すると、価値「9」のスパークリングワインを醸造することができます。
セラーのマスにはワインマーカーを1個ずつしか配置できないので、すでにワインマーカーが配置されている場合は次に空いている価値の低い場所へワインマーカーを配置してください。もし、「2」のマスが埋まっている場合は「1」のマスに配置します。
ボーナスのマスに配置した場合は自分の圧搾場にあるブドウを使用して、3個までワインに醸造することができます。
🔸労働者訓練アクションゾーン
このゾーンに労働者コマを配置したプレーヤーは「4リラ」を支払うことで、未使用の労働者コマを1個受け取ることができ、翌年(次のラウンド)から利用できるようになります。
労働者コマは最大で5個までとなっています。
ボーナスのマスに配置した場合は銀行から「1リラ」を受け取ることができます。ただし、先に「4リラ」を支払う必要があるので、「3リラ」しか所有していない場合はこのゾーンに労働者コマを配置することができません。
🔸出荷アクションゾーン
このゾーンに労働者コマを配置したプレーヤーは手札にある注文カード(紫)を使用して保有しているワインの出荷をおこなうことができます。
手札にある注文カード(紫)を場に出して、その内容のワインを出荷した後に対応する捨て山置き場にカードの内容が見える状態で置いてください。
注文カード(紫)の左上に記されている内容の価値以上のワインを所有していれば出荷可能です。
出荷したワインのワインマーカーは銀行に戻し、注文カード(紫)の下に記されている勝利点を獲得したのち、付加価値表にあるボトルマーカーを時計回りに進めます。
勝利点を「4」獲得。 | ボトルマーカーを「1」進める。 |
出荷によってボトルマーカーを進めますが、このとき進めた分の「リラ」が受け取れるわけではありません。最高値は「5」なので、それ以上進めることはできません。
ボーナスのマスに配置した場合は勝利点を「1」獲得できます。
★年末フェイズ
年末フェイズでは翌年(次のラウンド)に向けた準備をおこなっていきます。
🔸ブドウとワインを熟成
各プレーヤーは自分のワイナリーボード上にあるブドウマーカーとワインマーカーをそれぞれ1マスだけ進めて価値を上昇させます。ただし、いずれも上限が「9」なので、それを超えて熟成することはありません。
中規模セラーを保有していないプレーヤーは上限が「3」、大規模セラーを保有していないプレーヤーは上限が「6」となっています。
各マスにマーカーは1個しか配置できないので注意しましょう。
🔸労働者コマの回収
各プレーヤーは自分のすべての労働者コマと親方コマを「利用可能な労働者コマ」のスペースに戻します。このとき、季節労働者コマは起床計画表の「7」のスペースへ移してください。
🔸ニワトリコマを起床計画表の近くにまとめる
全プレーヤーのニワトリコマを翌年(次のラウンド)の春フェイズのために起床計画表の近くにまとめておいてください。
🔸付加価値表による追加収入
各プレーヤーは付加価値表を確認し、自分のボトルマーカーが置かれているマスに対応する数字の金額を銀行から受け取ってください。
受け取れる最大の金額は「5」になります。
🔸手札調整
各プレーヤーは自分の手札の枚数を確認し、7枚を超えている場合は手札が7枚になるように調整をおこなってください。
取り除いたカードは各捨て札置き場に移してください。
🔸親マーカーの移動
親マーカーを反時計回りに右隣のプレーヤーへ移動させてください。
親になったプレーヤーは翌年(次のラウンド)の春フェイズで最初にニワトリコマを配置することができます。
春フェイズでは親から時計回りの順番でニワトリコマを配置するので注意してください。
ゲームの終了
各プレーヤーは誰よりも早く勝利点を「20」獲得することを目指します。いずれかのプレーヤーが勝利点を「20」超えた「ラウンド」の終了時にゲームが終了します。
そのラウンドが終了した時点で最も多く勝利点を獲得したプレーヤーの勝利となります。
同点の場合は所有している「リラ」がより多い方のプレーヤーが勝利します。それも同点の場合はセラーにあるワインの価値の合計が多い方のプレーヤーが勝利します。さらに同点の場合は圧搾場にあるブドウの価値の合計が多い方のプレーヤーが勝利します。
1人で遊ぶ場合
オートマカードを擬人プレーヤーとして勝利を競うことになります。
★ゲームの終了と勝利条件
1人プレイでは「7ラウンド」終了時にゲームを終了します。
ゲーム終了時に擬人プレーヤーよりも多く勝利点を獲得できたら勝利です。獲得できなかった場合は敗北となってしまいます。
★ゲームの準備
各カード類を通常のルールと同様に準備し、その後は次の4つの準備をしていきます。
🔸擬人プレーヤー用の色を1色選んで、その色の勝利点マーカーを勝利点表「20」のマスに配置します。この勝利点マーカーは動くことがありません。
🔸起床計画表の各数字のマスにブドウ/ワインマーカーを1個ずつ配置します。
🔸オートマカードを内容が見えないようにシャッフルし、起床計画表の近くに積んで山札を作ります。オートマカードは夏フェイズと冬フェイズの開始時に使用します。
🔸夏季・冬季訪問者カードの内容で他のプレーヤーが使用したときに自分だけに恩恵があるカードを取り除きます。または取り除かずにゲームを進めて、そのカードを引いたときに取り除いて、新たに引き直すことでゲームを進めてもいいです。
🔸オートマカードについて
オートマカードは4段に分かれていて、「緑・黄・茶・青」の色とアクションゾーンのが記されていて、「T」のアイコンは拡張版の「トスカーナ」でも使用できるようになっているので、今回の『ワイナリーの四季 完全日本語版』では「T」のアイコンが付いたスペースは無視します。
「緑・黄」は夏フェイズ、「茶・青」は冬フェイズのアクションゾーンに対応しています。
夏フェイズと冬フェイズの開始時にオートマカードを引き、対応するアクションゾーンのマスに擬人プレーヤーの労働者コマを配置するのですが、実際には何のアクションもせず、ただ単にアクションゾーンのマスを埋めることになります。
こうして擬人プレーヤーにアクションゾーンのマスを埋められたとしても、親方コマを使用して通常通りに対応するアクションをおこなうことができます。
★ゲームの進行方法
2人で遊ぶときと同じで各アクションゾーンのマスは左側の一番色の濃いマスだけを使用します。
🔸春フェイズ
起床計画表の各数字にブドウ/ワインマーカーがある段にしかニワトリコマを配置することができません。1人プレイは「7ラウンド」で終了なので、起床計画表にあるブドウ/ワインマーカーがなくなると「7ラウンド目」となり、最後のラウンドとなります。
ニワトリコマを配置したあと、その段にあるブドウ/ワインマーカーを自分のワイナリーボードの脇に移動させ、このブドウ/ワインマーカーは「ボーナスアクショントークン」として使用できます。
「ボーナスアクショントークン」とは自分の労働者コマをゲーム盤上の各アクションゾーンのマスに配置したとき、1個消費することで、そのアクションゾーンのボーナス効果を得ることができます。
起床計画表の各数字にあるブドウ/ワインマーカーは減るだけで補充することはありません。
🔸夏フェイズ
夏フェイズの開始時にオートマカードを1枚引き、「緑・黄」のスペースに記されているアクションゾーンのマスに擬人プレーヤーの労働者コマを配置します。その後、自分の手番をおこないます。
🔸秋フェイズ
秋フェイズでは通常のゲームと同じく、夏季訪問者カードか冬季訪問者カードのどちらか1枚を山札から引き、自分の手札に加えます。
宿泊施設を保有していれば、夏季訪問者カードか冬季訪問者カードを追加でもう1枚引きます。
🔸冬フェイズ
冬フェイズの開始時にオートマカードを1枚引き、「茶・青」のスペースに記されているアクションゾーンのマスに擬人プレーヤーの労働者コマを配置します。その後、自分の手番をおこないます。
🔸年末フェイズ
年末フェイズは通常通り、翌年(次のラウンド)に向けた準備をおこないます。
まとめ
『ワイナリーの四季 完全日本語版』はルールが簡単なので、3~4ラウンドくらい遊ぶとゲームの感覚は掴めると思われます。ただし、だいたい6~7ラウンドくらい進んでくると勝利点「20」を獲得するプレーヤーが出てきます。
カードの引きに恵まれれば、初めて遊んだプレーヤーでも十分に勝つことができます。
初めて遊ぶと戦略を練るのにまあまあ時間が掛かり、ゲーム時間が長引いてしまいそうだったので、お酒が飲めない私はゆっくりとコーヒーを飲みながら楽しみました。お酒が好きな方なら、ワインを片手に遊ぶとより一層楽しめるのかも?
ゲーム自体は戦略性とカードの引きによる運要素のバランスがとてもよく、遊ぶたびに戦略を変えていかないとならないので、色々な戦略を試しながら何度も遊ぶことができます。
『ワイナリーの四季 完全日本語版』かなりオススメのボードゲームです。
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