『ファイナル・アワー』はアメリカのアーカムにあるミスカトニック大学を舞台に世界を破滅させるほどの力を持っているモンスター「エンシェントワン」の復活を企む邪悪なカルト教団が召喚の儀式を執り行おうとしており、探索者たちはその儀式を逆転させるため、増え続けるモンスターと戦闘を繰り返しながら、召喚に必要な構成要素の手がかりとなるものを調査していき、その構成要素を推測し、「エンシェントワン」の召喚を阻止することが目的となります。
しかし、召喚の儀式までの時間はそれほど多くはなく、探索者それぞれの特徴を生かして全員で協力し合いながら、より早く構成要素を推測する必要があり、「エンシェントワン」召喚の儀式の逆転に成功すると全員が勝利!失敗すると全員が敗北!となる協力型ボードゲームです。
探索者全員が同じ目的に向かって動くのですが、他の探索者との相談はできないことになっており、探索者同士で何を考えているのか心を読み合い「阿吽の呼吸」が必要となってきます。
『ファイナル・アワー』では探索者がモンスターと戦闘をしたり、構成要素の手がかりを調査したりする「アクションフェイズ」と、召喚に向けてミスカトニック大学へと恐るべき影響をあたえてくる「エンシェントワンフェイズ」の2つのフェイズで1ラウンドとなっており、探索者たちは協力し合いながら、「8ラウンド」以内に召喚の儀式を逆転させなければいけません。
逆転に失敗してしまったり、探索者のうち1人でも体力が「0」になってしまったり、召喚の儀式の場がモンスターに占拠されてしまったりすると探索者たちは敗北となります。
「エンシェントワン」の復活を企む邪悪なカルト教団からミスカトニック大学を守り、それは世界を守ることにもつながるので、探索者全員で協力しながら、何としても「エンシェントワン」の復活を阻止してください。
プレイ人数 | 1~4人 |
対象年齢 | 14歳以上 |
プレイ時間 | 30~60分 |
『アーカムホラー ザ・カードゲーム』はシナリオが3本あり、それぞれが独立したシナリオとして遊ぶことも連続したキャンペーンゲームとしても遊ぶことができる協力型ボードゲームです。
基本セットでは1~2人までしか遊ぶことができませんが、基本セットをもう1箱購入することで、最大4人まで一緒に遊ぶことができます。
『アーカムホラー 第3版』はシナリオによって準備するマップ・カード・トークンなどが変わり、1~6人まで遊べる謎と恐怖の協力型ボードゲームです。
『エルドリッチホラー』 はカードの組み合わせで発生するイベントが毎回異なるので、何回遊んでも飽きることなく楽しめる協力型ボードゲームです。
1~8人で遊ぶことができるので、遊ぶ人数によっても楽しみ方が変わってきます。
『マンション・オブ・マッドネス 第2版』は無料アプリをダウンロードして、このアプリがゲームマスターとなり、ゲームを進行していくハイブリッドな協力型ボードゲームです。
遊ぶたびにマップの展開が変化する設定になっているので遊びごたえが満点で、1~5人まで遊べるようになっており、シナリオも複数あるので、飽きることなく永く遊べるボードゲームです。
こちらのブログも書いているので是非ご覧ください。
『マンション・オブ・マッドネス 第2版 完全日本語版』協力型ボードゲーム!
『マンション・オブ・マッドネス 第2版 完全日本語版』ルール説明!
セット内容
★ゲームボード 1枚
★エンシェントワンシート 1枚
★アクションカード 60枚(探索者1人につき各10枚)
★早見表カード 4枚
★順番カード 30枚
★アイテムカード 9枚
★探索者コマ 6枚
★プラスチック台 6個(探索者コマを立てる台)
★探索者リーダートークン 1個
★一般モンスタートークン 40個
★特殊モンスタートークン 15個
★儀式の場トークン 1個
★ゲートトークン 12個
★クルートークン 13個
★体力トークン 12個
★封印トークン 8個
★破損トークン 18個
『ファイナル・アワー』には2種類のカードサイズがあります。
「41mm×63mm」が39枚と
「56mm×88mm」が64枚です。
カードが傷ついたりしないように保護することをオススメいたします。
内容物について
『ファイナルアワー』で使用するカードやトークンなどを簡単に説明していきます。特にトークンは細かいものが多いので、小さなお子様などが近くに居る時は十分に注意してください。
★ゲームボード
マサチューセッツ州アーカムにあるミスカトニック大学を舞台に15の区域が存在しており、各区域にはモンスタートークンや破損トークンを配置するための四角い「モンスターマス」と、儀式の場トークンやゲートトークン、クルートークンを配置するための丸い「円マス」、区域名と管理ナンバーが記されていて3色に分かれている「エリアカラー」、またこの区域名(施設名)が書かれているタグを「区域タグ」と言います。
各区域は石畳の「通路」によって結ばれており、この通路で結ばれた2つの区域は隣接しているものとみなし、探索者は隣接した区域へと移動していくことができ、赤や青の矢印はモンスターを移動させるために記されております。
★エンシェントワンシート
エンシェントワンは3体が用意されており、ゲームスタート時にどのシートを選ぶかによってゲームの準備内容や難易度が変化します。
🔸タコと竜が交錯した「クトゥルフ」
🔸大いなる蟲(ムシ)である「シュド=メル」
🔸死と闇をもたらす不定形の生物「ウモルドゥス」
★探索者コマ
探索者は6名おり、その中から自分が操作する探索者を1名選びゲームを始めます。
🔸富と特権に満ちた家で生まれた「ジェニー・バーンズ」
🔸自信家・運動選手・頑固な「リタ・ヤング」
🔸オバニオン・ギャング団の「マイケル・マクグレン」
🔸ボロボロのギターと忠実な猟犬デュークを連れた放浪者の「ピート」
🔸3人兄弟全員が警官の末っ子「トミー・マルドゥーン」
🔸修道僧から訓練を受け育てられた「リリー・チェン」
★アクションカード
探索者と同じ絵が描かれたアクションカードは各10枚ずつあり、ゲームスタート時にすべてを受け取り、それぞれの特徴を生かしながらエンシェントワンの召喚の儀式を逆転させることを目指します。
★順番カード
順番カードは30枚あり、1~30までの数字が記されており、この数字の順番によってアクション内容が決まります。さらに順番カードには死兆シンボルも記されており、エンシェントワンフェイズで、この死兆シンボルの合計によって、様々な効果が発生します。
★アイテムカード
アイテムカードは9枚あり、探索者が持てる枚数に上限はありません。
アイテムカードを使用できるタイミングについてはそれぞれのアイテムカードに記されているので、受け取った際には内容をよく読んでください。
★探索者リーダートークン
探索者リーダーになった探索者が受け取ります。探索者リーダーはラウンド毎に時計回りの順番で交代していきます。
★モンスタートークン
モンスタートークンは2種類あり、数字とシンボルの色が白くて正方形なのが「一般モンスター」、数字とシンボルの色が黄色で右上の角が切れているのが「特殊モンスター」になります。
一般モンスター | 特殊モンスター |
★儀式の場トークン
ゲームの準備でゲームボード上にある「15の区域」のうちの1つに儀式の場トークンを配置します。
この配置された区域(施設)を「儀式の場」と呼び、この場所をモンスター達から守り切れなかった場合にはゲームに敗北してしまいます。
★ゲートトークン
ゲートトークンには3種類のシンボルが記されており、ゲームの準備で指定された区域(施設)に指定されたシンボルのゲートトークンを配置します。
この配置された区域(施設)を「ゲートの場」と呼び、ほとんどのモンスターはこのゲートを通じてミスカトニック大学の中へと侵入してきます。
★クルートークン
クルートークンの表面には5種類のシンボルが記されたものが2枚ずつと、カギのマークが記されたものが3枚あり、そのすべての裏面には虫眼鏡マークが記されております。
ゲームの準備でこの5種類のシンボルが記された合計10枚の中から、シンボルの内容を確認しないで2枚だけを抜き取り、その2枚のシンボルが何のシンボルなのかを推測するゲームになっています。
★体力トークン
体力トークンは探索者の人数に応じて決められた枚数を受け取り、モンスターやエンシェントワンシートの効果により体力を失い、誰か一人でもすべての体力トークンを失うと、探索者全員がゲームに敗北します。
アクションカードの中には体力を回復する効果があるものもあります。
★封印トークン
封印トークンは探索者が通路を封印することで、モンスターの移動を止めることができます。
★破損トークン
破損トークンはモンスターやエンシェントワンシート、アクションカードの効果により、特定の区域が破損することがあり、その区域のモンスターマスに破損トークンを配置することになります。
ゲームの準備
『ファイナル・アワー』のゲームの準備は2~4人で遊ぶ場合と1人で遊ぶ場合と多少ですが、内容が異なります。ここでは2~4人で遊ぶ場合を書いていきます。1人で遊ぶ場合の準備は後半に記載してます。
1.ゲームボードを配置:各探索者の中央にゲームボードを広げます。
2.探索者を決める:各プレーヤーは自分が使用する探索者を決め、探索者コマ1個とプラスチックの台1個、その探索者コマと同じ絵が記されているアクションカード10枚すべてを受け取ります。
受け取ったアクションカードは内容が見えないように裏面にしてよくシャッフルし、自分の前に山札として積んで置き、1回目のラウンドの探索者リーダーをジャンケンなどで決め、リーダーになったプレーヤーは探索者リーダートークンを受け取り山札の近くに置きます。
3.モンスターを用意する:すべての一般モンスターを内容が見えないように取り出せるような袋を用意するか、もしくはゲームの箱などを使用して、何かしらの工夫をしてください。
4.エンシェントワンを決める:エンシェントワンシートの中から1枚だけを選び、ゲームボードの近くに「ゲームの準備:~」と記された面を表にして配置します。初めて『ファイナル・アワー』で遊ぶ方は「クトゥルフ」を選ぶといいと思われます。
5.ゲームの難易度を決めて記載の指示通りに準備をする:選んだエンシェントワンシートの右上に記載されている指定された特殊モンスターを準備し、ゲームの難易度を簡単・普通・難しいの中から選び、エンシェントワンシートに記載されている順番に従って、ゲームの準備をしていきます。
簡単か普通を選んだ場合のみ、1~2の準備は同じく進み、3のみ分岐して準備をし、すべての準備が終わったあと、エンシェントワンシートを裏返しにします。
6.探索者コマを配置する:エンシェントワンシートによって指定された「儀式の場」の区域にある施設名のタグの近くに各プレーヤーは探索者コマを配置します。
7.ゲートの山を作る:エンシェントワンシートの指示でゲートトークンを3個使用していると思いますが、残った9個のゲートトークンすべてをマークが見えないように裏向きにしてシャッフルし、その中からマークを見ないように1個だけ抜き取り、残りの8個を積み重ねてゲームボード上の下部にある同じ模様の場所に配置し、これを「ゲートの山」と呼びます。
8.クルートークンを準備する:カギマーク以外のシンボルが記されている10個のクルートークンを集め、すべてを虫眼鏡マークの面にしてシャッフルし、その中からシンボルが見えないように2個だけを抜き取り、ゲームボード上の下部にある円マスに配置します。
この2個の円マスを「逆転の場」と呼び、『ファイナル・アワー』はこの2個のシンボルが何であるのかを推測するボードゲームになっております。
残った8個のクルートークンにカギマークのクルートークンも虫眼鏡マークの面にして加えて、よくシャッフルし、儀式の場トークンとゲートトークンが置かれていない区域(施設)に1個ずつ裏向きのまま配置していきます。
9.順番カードを配る:30枚あるすべての順番カードを裏向きにしてよくシャッフルし、各探索者に4枚ずつ配り、残った順番カードはゲームボードのそばに山札として積んでおきます。
10.体力トークンを配る:体力トークンは遊ぶ人数によって受け取れる数が変わり、受け取った体力トークンは赤い面を上側にして自分のアクションカードの近く配置します。
探索者が2人:5個
探索者が3人:4個
探索者が4人:3個
11.アイテムカード・封印トークン・破損トークンを準備する:アイテムカード9枚すべてを裏向きにしてシャッフルし、ゲームボードのそばに山札として積んでおきます。
封印トークンと破損トークンをまとめてゲームボードのそばに置いておきます。
ゲームの進行方法
『ファイナル・アワー』はアクションフェイズとエンシェントワンフェイズの2つのフェイズをおこなうことで「1ラウンド」が終了し、このラウンドをゲームの終了条件が満たされるまで繰り返していくことでゲームが進行していきます。
アクションフェイズでは探索者たちがゲームボード上を移動したり、モンスターと戦闘したり、儀式を逆転させるため手がかりを調査したりします。
エンシェントワンフェイズではミスカトニック大学へエンシェントワンが恐るべき影響を及ぼしてきたり、新たなモンスターがゲームボード上に出現したりします。
探索者たち全員で協力し合いながら、8ラウンド以内に召喚の儀式を逆転させ、ミスカトニック大学をエンシェントワンやその軍勢たちから救うことを目指し、もし儀式の逆転に失敗した場合は全員が敗北となってしまいます。また、すべての探索者のうち1人でも体力が「0」になってしまったり、儀式の場がモンスターに占拠された場合も敗北になります。
★アクションフェイズ
アクションフェイズで各探索者はアクションカードを場に出すことになり、上段下段と2つの効果があり、どちらかの効果を適用することになります。
上段の効果は探索者にとって有利となる効果が含まれており、主には探索者の移動やモンスターとの戦闘に対する効果となっています。下段の効果は主に調査をおこなうことになりますが、モンスターにとって有利となる効果も含まれております。
アクションフェイズは2つのステップをおこない、エンシェントワンフェイズへと移行します。
ステップ1:アクション/順番カードのプレイ
ステップ2:アクションカードの解決
🔸ステップ1:アクション/順番カードのプレイ
探索者リーダーから時計回りの順番に自分のアクションカードの山札の一番上からカードを1枚だけ引き、他の探索者に見られないように内容を確認してから自分の前に伏せて出し、続けて自分の順番カードの手札の中から1枚だけ選び、数字が見えるように表にした状態で、先ほど自分の前に出したアクションカードの上に置き、順番カードの山札から手札に補充をして常に4枚ある状態にします。
順番カードの手札枚数はゲームの終了に関わる重要なことなので、必ず4枚ある状態にしましょう!
ここまでで自分の手番は終わりますが、探索者全員で4枚のアクションカードを場に出すようにするので、4人で遊ぶ場合はちょうど4枚が場に揃いますが、3人で遊ぶ場合は最初に手番をした探索者がもう1枚アクションカードと順番カードを出すことになります。
2人で遊び場合は2枚ずつアクションカードと順番カードを場に出すことになります。
もし順番カードが枯渇した場合は捨て札になっている順番カードを集めてよくシャッフルし、新たな山札を作ってください。
順番カードは全部で30枚あり、1~30までの数字が記されています。この数字の順番によって、アクションカードの効果が上段になるか、下段になるか決まります。
場にある4枚のうち数字が小さい2枚は上段、数字が大きい2枚は下段を適用することになるので、どうしても上段の効果を適用したい探索者はできるだけ数字の小さい順番カードを手札から出す必要があります。
ただし、順番カードには死兆シンボルも記されています。次のエンシェントワンフェイズでこの死兆シンボルの数を合計することで、様々な効果を発生させてしまうことになるので、どの順番カードを選ぶべきなのか、よく考えましょう。
このステップ1で探索者たちはゲームの戦略やゲーム上の情報などについて、一切の話し合いが禁じられています。唯一アクションカードの上に出された数字だけが手掛かりとなるので、手番の順番が遅い探索者ほど、自分がどの順番カードを出すのか考えることができます。
🔸ステップ2:アクションカードの解決
各探索者が置いた順番カードの数字が、一番小さいアクションカードから順番に1枚ずつその効果を解決していきます。
4枚あるアクションカードのうち、1番目と2番目のアクションカードは必ず上段の効果を適用させます。3番目と4番目のアクションカードは必ず下段の効果を適用させます。
効果を適用し終えたアクションカードは表向きのまま自分のアクションカードの山札の側に捨て札として置いてください。アクションカードの山札が枯渇した場合はこの捨て札カードをよくシャッフルして新たな山札を作ってください。
場に残っている順番カードは次のエンシェントワンフェイズの開始時に使用するので、そのまま場に残しておいてください。
このステップ2では場に出したアクションカードを公開した探索者のみがゲームの戦略、今後の方針などについて話し合うことができます。つまり公開する順番が遅い探索者ほど、話し合いに参加することができません。
ただし、2人や3人で遊んでいる場合、2枚のアクションカードを場に出している探索者はそのうち1枚でもアクションカードを公開すれば、話し合いに参加することができます。
場に出ている4枚すべてのアクションカードの効果を適用したら、次のエンシェントワンフェイズへ移行します。
★エンシェントワンフェイズ
エンシェントワンフェイズでは召喚に向けてミスカトニック大学へ恐るべき影響をあたえてきます。
次の3つのステップをおこなうと1ラウンドが終了し、新たなラウンドとしてアクションフェイズを開始することになりますが、もしもゲートの山にゲートトークンがなかった場合、次のラウンドへと移行しないで、このラウンドが終了したあと儀式の逆転に挑むこととなります。
ステップ1:死兆ステップ
ステップ2:ゲートステップ
ステップ3:探索者リーダートークンを渡す
🔸ステップ1:死兆ステップ
ここでアクションフェイズで場に残していた順番カード4枚を使用します。順番カードの表面に記されている死兆シンボルの数を合計して、エンシェントワンシートの下部に記載されている数字を確認し、その数字に見合った効果を適用させてください。
もし死兆シンボルの数が「0」だった場合、このステップでは何も起こりません。
効果を適用してあとは順番カードをゲームボード上の順番カード捨て場へまとめて置いてください。
🔸ステップ2:ゲートステップ
このステップで探索者リーダーはゲートの山の一番上にあるゲートトークンを公開してゲームボード上にある同じシンボルのゲートトークンの上に重ねて置きます。その後、そのゲートトークンが置かれている区域にゲートトークンの数と同じだけモンスターを発生させます。
🔸ステップ3:探索者リーダートークンを渡す
探索者リーダーは時計回りの順番で左隣にいる探索者へ探索者リーダートークンを渡し、受け取った探索者は次のラウンドで新しい探索者リーダーとなります。
ゲームの勝利条件
『ファイナル・アワー』は次の3種類のうち、いずれかの状態になった場合、ただちに敗北となり、ゲームが終了となります。
1.儀式の場にあるモンスターマスが全部モンスターで埋まっている状態で、その場所へモンスターが発生・移動、または破損トークンが置かれることになった場合。
2.探索者の1人でも体力が「0」になった場合。
3.儀式の逆転を失敗した場合。
勝利するためには儀式の逆転を成功させるしかありません。
★儀式の逆転
探索者たちは調査をおこなうことで儀式を逆転させる手掛かりを見つけ出し、それらをつなぎ合わせることで儀式を逆転させることができるかもしれません。
順番カードとクルートークンの多くには儀式シンボルが記されています。そして、逆転の場に置かれている2個のクルートークンに記されている儀式シンボルが儀式を逆転させるために必要なシンボルとなります。
儀式を逆転させるためには逆転の場に置かれたクルートークンに記されている儀式シンボルと同じ模様が描かれている順番カードをできるだけ多く手札に集めておく必要があります。
逆転の場に置かれたクルートークンに記さている儀式シンボルが何であるのか知るためには各区域の円マスに置かれたクルートークンをできるだけ多く調査していくことで推測することができます。
クルートークンに記されている儀式シンボルの模様は5種類あり、それらが各2枚ずつ全部で10枚となっており、そのうちの2枚が逆転の場に裏面の状態で置かれていて、この模様を推測していくわけですが、残りの8枚が各区域の円マスに散らばっています。
調査をするとそのクルートークンを公開していくので、儀式を逆転させる確率が上がります。
逆転の場にある儀式シンボルは星か三日月の確率が高い。 宝石はすでに2個とも公開されているので、100%違う。 |
儀式の逆転をさせるには次の3つのステップを順番におこないます。儀式の逆転は各ラウンドの終了時にやるのかやらないのかを決めることができますが、8ラウンドが終了した時には必ず儀式の逆転をおこなわなければいけません。なお、各探索者は手札の順番カードの内容についての情報を公表することはできませんが、儀式の逆転への準備ができているのか、いないかの情報は公表できます。
ステップ1:順番カードをプレイする
ステップ2:逆転の場にあるクルートークンを公開する
ステップ3:勝敗の判定
🔸ステップ1:順番カードをプレイする
任意の順番で各探索者は自分の手札の中から3枚の順番カードを選んで自分の前に伏せて置き、全員が選び終わったら、その伏せた順番カードをすべて同時に公開します。
🔸ステップ2:逆転の場にあるクルートークンを公開する
探索者リーダーは逆転の場にある2個のクルートークンを公開し、そこに記されている儀式シンボルと同じ模様のものをステップ1で公開した順番カードの中に何個あるか数えます。もし、逆転の場の儀式シンボルが2個とも同じだった場合、順番カードの中に儀式シンボルを2倍で数えてください。
🔸ステップ3:勝敗の判定
ステップ2で数えた順番カードに記されている儀式シンボルの数が探索者の人数の2倍以上であった場合、儀式の逆転が成功となり、探索者たち全員の勝利となります。
2倍以上にならなかった場合、儀式の逆転が失敗となり、探索者たち全員が敗北となります。
アクションカードで発生する効果
アクションカードで発生する効果には色々な種類があり、特別な指定がなければ、それぞれの効果を適用する探索者がすべての決定をおこないます。
★探索者の移動
多くのアクションカードには移動できる回数が記されており、通路で結ばれた2つの区域を通って、その回数まで探索者コマを移動させることができます。赤や青の矢印はモンスター用の表示なので、通路が繋がっている区域であれば、どちらの方向にも移動ができます。
移動の回数は記されている回数までの範囲内であれば、どの回数でもかまいません。また一切の移動をしないことも選択できます。
探索者コマは区域名の記されたタグの近くに配置してください。モンスターマスや円マスの上に配置しないようにしましょう。同じ区域に複数の探索者を配置することも可能です。
★モンスターへの攻撃
アクションカードに記された数のダメージを自分がいる区域のモンスターに対して、割り振ることができます。もちろんすべてのダメージを1体のモンスターに与えることもできます。
各モンスターは左下に記されている数字が体力となり、その数字以上のダメージを与えることで破壊することができますが、その数字に満たなかった場合、モンスターの体力は完全回復します。
3点のダメージを任意に分割し、任意の数のモンスターに振り分けて与える。 | 与えられるのは3ダメージなので、体力が1点のモンスターを2体破壊するか、体力が3点のモンスターを1体破壊するか、どちらかを選ぶことになります。 |
破壊した一般モンスターは一箇所にまとめて置いてください。今後、発生させるために用意してある一般モンスターと一緒にしないようにします。破壊した特殊モンスターはエンシェントワンシートの側に置くようにしましょう。
★調査
調査をおこなうとき、その区域にクルートークンがあれば、そのクルートークンを公開し、記されたシンボルの効果を適用します。シンボルの種類は2種類あります。
カギのシンボル | 儀式シンボル |
アイテムカードの山札の一番上から1枚カードを引いて、内容を公開した状態で自分のアクションカードの山札の側に置きます。 アイテムの使い方は内容を確認してください。 |
逆転の場の上にある同じ形のシンボルマスの上に置きます。 逆転の場にあるシンボルを推測するための情報として重要になります。 |
『ファイナル・アワー』で調査は非常に重要となります。各探索者たちで協力し合いできるだけ早く調査をしていくことが勝利へと繋がります。これにより、どの順番カードを手札に残しておくべきかの見極めになります。
ときにはあえて悪い影響が起きたとしても調査をおこなう必要があります。周りの状況を見て判断していきましょう。
★封印
封印トークンを配置することで、モンスターの移動を止めることができます。探索者は封印トークンの影響を受けずに移動することができます。
特別な指示がなければ、封印トークンを表面(金色)にして対象の通路の上に配置します。ただし、1つの通路に1個の封印トークンしか配置できません。
封印トークンが配置されている通路をモンスターが通過しようとしたとき、そのモンスターは破壊されます。その後、その通路に配置されている封印トークンは裏面(灰色)にします。このとき、すでに裏面(灰色)だった場合、その封印トークンは取り除いてトークン置き場に戻します。
★体力を失う/回復する
体力を失うときには自分の体力トークンを裏面(灰色)にします。回復したときには表面(赤色)にしてください。
もし、探索者たちのうち1人でも、体力トークンがすべて裏面(灰色)になった場合、探索者全員がゲームに敗北してしまいます。
モンスターの活動シンボルやエンシェントワンシートの効果により体力を失うこともあります。
★破損と修復
破損の効果が発生した場合、対象の区域の空いているモンスターマスに破損トークンを配置します。このとき、モンスターによって空いているモンスターマスがなかった場合、任意のモンスターを選んで、そのマスに破損トークンを配置し、取り除いたモンスターは矢印に従って、別の区域に移動させます。
対象の区域のモンスターマスがすべて破損トークンで埋まっている場合、新たな破損トークンは配置しません。
修復する場合、取り除いた破損トークンはトークン置き場に戻してください。
モンスターについて
ここではモンスターの移動や発生、活動についての説明をしていきます。
★モンスターの移動
モンスターが移動するときは探索者のように通路を移動するのではなく、赤や青の矢印に沿って移動をします。モンスタートークンの下部のラインが赤い場合は赤の矢印、青い場合は青の矢印が指している先の区域へと移動します。
下部のラインが赤い場合は赤の矢印 | 下部のラインが青い場合は青の矢印 |
モンスターが移動した区域にもしもモンスターマスの空きがなかった場合、そのモンスターはさらに先の区域へと移動していき、空きのある区域まで移動を続けます。場合によっては最初の出発地点に戻ってくることもあり、移動先がどこにもなかった場合は儀式の場へと移動させます。最終的に移動させた場所までが1回の移動となります。
もし、儀式の場にも空きがなかった場合、探索者たちはその時点で敗北となってします。儀式の場にいるモンスターはアイテムカードやアクションカードの上段に記されている効果以外で移動することはありません。
★モンスターの発生
モンスターはエンシェントワンフェイズでゲートトークンが置かれた区域に発生します。また、いくつかのカード効果により、様々な区域に発生することもあります。
モンスターが発生するときは探索者リーダーがモンスター袋からランダムで1個取り、それを指定された区域へ配置します。もし空きのモンスターマスがなかった場合は「モンスターの移動」に従って他の区域へ移動させてください。
モンスターの発生は必ず1体ずつ処理をおこない、次のモンスターを発生させてください。
もし、発生させる一般モンスターが袋に残っていなかった場合、破壊して取り除いているモンスタートークンをよくシャッフルして新たなモンスター袋を作ってください。特殊モンスターについては最初に用意した数のモンスターしか発生しません。なくなったかといって新たに用意はしません。
★モンスターを活動させる
多くのアクションカードの下段に記されている効果は特定のエリアにいるすべてのモンスターを活動させる指示があります。そのカードを場に出した探索者はその区域にいるすべてのモンスターを活動させなければなりません。数字の小さい区域から順番に活動させてください。
モンスタートークンの右下にシンボルが記されているモンスターがいます。このシンボルを「活動シンボル」と呼び、シンボルごとにモンスターが活動したときの効果が異なります。
シンボルがない:何も起きません。 | |
襲撃:そのモンスターのいる区域に探索者がいた場合、探索者の1人は体力を1点失う。 | |
移動:そのモンスターは移動を1回おこなう。 | |
狂暴化:そのモンスターのいる区域のモンスターマスを1マス破損させる。 |
1つの区域で複数のモンスターが活動する場合、「襲撃→移動→狂暴化」の順番で活動させて、同じ活動シンボルが複数いた場合は任意の順番で活動させてください。
1つのモンスタートークンに複数の活動シンボルが記されている場合、左から右へと順番に1つずつ活動させてください。
アクションカード1枚の効果につき、モンスターの活動は1回のみです。数字の小さい区域から順番に活動させていくので、もしもすでに活動させたモンスターがいた場合にはそのモンスターを除外して、まだ活動させていないモンスターのみを活動させてください。
1人で遊ぶ場合
『ファイナル・アワー』は1人で遊ぶこともできます。基本ルールは2~4人で遊ぶ場合と変わりませんが、いくつかの変更点があるので説明していきます。
★ゲームの準備
次の3点が変更になります。
1.2人で遊ぶ場合と同じように準備していきます。ただし、1人で2人分の探索者を扱うことになるので、混ざらないように離して別々の場所に置きましょう。
2.順番カードは配らずに山札から引いていくことになります。
3.探索者リーダートークンは使用しません。
★アクションフェイズ
アクションフェイズの流れは次のように変更となります。
🔸ステップ1:順番カードをプレイする
プレーヤーは順番カードの山札の一番上からカードを5枚引き、その内容を確認したあと、その中から1枚のみを選び、エンシェントワンシートの側に置いてください。このカードは儀式の逆転をさせるために使用するカードとなります。
残り4枚の順番カードは左側から数字の小さい順番に並べていきます。
🔸ステップ2:アクションカードを解決する
任意の探索者のアクションカードの山札の一番上からカードを1枚引き、内容を確認したあと、先ほど並べた順番カードの中から、アクションカードがまだ置かれていない順番カード下部に触れるように配置し、そのカードの効果をただちに適用させます。上段下段は基本ルールと同じように小さい方の数字2枚が上段、多い方の数字2枚が下段となります。
アクションカードは1人の探索者から2枚ずつ引くようにしてください。片方から3枚とか引かないようしましょう。
アクションフェイズが終了したあと、それぞれの探索者の捨て場置き場にアクションカードを移してください。
★エンシェントワンフェイズ
死兆ステップは基本ルールに従って、先ほど並べた4枚の順番カードを使用しておこないます。
探索者リーダートークンを渡すステップはありませんので、基本ルールに従って、次のラウンドへと移ってください。
★儀式の逆転
ほぼ基本ルールと同じですが、次の2点だけ変更になります。
1.アクションフェイズでエンシェントワンシートの側に置いた順番カードを儀式の逆転に使用します。各ラウンドで1枚ずつ置いていきます。
2.儀式の逆転を成功させるためには逆転の場のある2個のクルートークンと合致するカードが最低でも3枚必要になります。つまり、最速でも3ラウンドをおこなわないと儀式の逆転を成功させることはできません。
★1人で遊ぶ場合のルールの明確化
1人で遊ぶ場合の注意点や変更点がいくつかあるので確認してください。
1.アイテムカード入手した場合は入手した探索者のみが使用可能です。2人の探索者で共有することはできません。
2.カードの効果で探索者リーダーを指定された場合、どちらの探索者がその効果の対象になるのか任意で決めてかまいません。
3.カードの効果が「探索者リーダーから時計回りの順番で~」の場合、どちらの探索者がその効果の対象になるのか任意で決めてかまいません。
4.エンシェントワンシートのクトゥルフの効果で「ルルイエを垣間見る」は次の内容に読み替えてください。
🔹任意の探索者は体力を1点失う。その後、プレーヤーは準備の山の上から2枚のカードを引き、表を確認せずに裏のままでこのシートの上に置く。次の死兆ステップで、この2枚のカードを表にして順番カード捨て場に移し、(あれば)それらに記された死兆シンボルを計算に加える。
5.ジェニー・バーンズのアクションカード「社交界の有名人」の効果はアクションフェイズのステップ2で、順番カードを引いたのち捨てることを可能にした効果です。この効果を適用する場合、順番カードの山札からカードを引き、一列に並べた順番カードのいずれかと交換することができます。しかしこの場合、順番カードの数字に合わせて列を並び替えることはいたしません。左端から右に向かって2枚の順番カードは記された数字と関係なく、常に上段の効果を適用し、残りの2枚は常に下段の効果を適用させます。
6.ジェニー・バーンズのアクションカード「にぎやかな催し」で各探索者はこのカードの効果についてのみ、すでに2枚の順番カードをプレイしたものとみなします。
『マンション・オブ・マッドネス 第2版 完全日本語版』協力型ボードゲーム!
『マンション・オブ・マッドネス 第2版 完全日本語版』ルール説明!
まとめ
『ファイナル・アワー』はクトゥルフ神話系のボードゲームの中では運に左右されますが、早ければ30分程度で終わることもあるので、比較的遊びやすいボードゲームになっています。
サイコロを使用せずにアクションカードの上段下段を利用してゲームを進めていくのですが、これのバランスが絶妙で、上段を選ぶと探索者の移動であったり、モンスターへの攻撃であったりし、下段を選ぶと調査であったり、モンスターの活動であったりします。
儀式の逆転を成功させるには調査が必要になるけども、モンスターが活動してしまいピンチを招いてしまいます。だからといってモンスターの攻撃ばかりをしていると、調査が進まず儀式の逆転に失敗してしまいます。
このバランスをうまくとっていかないと、エンシェントワンに勝利することはできません。
選んだ探索者やエンシェントワンによってゲームの進め方や戦略が変わってくるので、何度でも遊びたくなって来ますし、クトゥルフ神話に興味はあるけど、今一つ踏み出せない!という方おすすめのボードゲームとなっておりますので、是非一度遊んでみてください。
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